機関誌「BELCA NEWS」

最新号のご案内

当協会では、建築物のロングライフ化に関する情報の交流の場として、会員や関係団体等に向けて 機関誌「BELCA NEWS」を発行しています。

BELCA NEWS 2024年10月号(No.189)
特集「建築設備の運用を最適化する」

2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、建物の環境負荷低減方策は多岐にわたり取り組まれています。

設計・施工段階における取組みはもとより、竣工後の長期にわたる建物使用時においても温室効果ガス排出量やエネルギー使用量の割合は大きいことから、建物の維持保全ではその削減対策の確立が求められています。

例えば、一般的なオフィスビルのエネルギー使用量の約半分は空調設備が占めると言われているように、今後の環境負荷低減を実現していくためには、建築設備の高効率化はもちろん、そのうえで設備の運用を最適化していくことが重要になります。

建築設備の運用を最適化していくためには、まずは運用実態の適切な把握、そして実態をふまえた対応策の検討が求められます。近年ではAI の導入により効率的に分析・検証することが可能になっており、それに加え、コミッショニング(性能検証)等を継続的に行うことで、設備の運用方法を検討・改善していく取組みがすすめられています。

そこで、本号では空調、電気、熱源等の建築設備を最適化するための技術や取り組みについて特集しました。建物運用時のエネルギー管理において参考になれば幸いです。

次号予告

BELCA NEWS 2025年1月号(No.190) ※2025年1月下旬発行予定
特集「免震・制振による建物改修」

令和6年1月15日に政府地震調査研究推進本部が公表した主な海溝型地震の評価結果によると、今後30年の間に南海トラフ地震(M8~9)が発生する確率は70~80%、宮城県沖などではM7級の大地震が30年以内に90%の確率で起きるとされています。さらに、令和4年5月の東京都防災会議では首都直下地震(M7)が発生する確率は約70%と公表しており、より一層、大地震への対策はわが国における持続的社会の形成に向けた最重要課題のひとつとされています。

建物に関する主な対策は、耐震・免震・制振の技術を導入することが基本となりますが、近年では工事を実施する際には多くの点に配慮することが求められています。改修工事に関していえば、既存建物の使いながら工事の実施をはじめ、環境配慮や歴史的価値を有する意匠を守るといったことも重要なポイントと認識されてきています。

これらに配慮していく際に多く用いられているのが免震改修であり、事業継続性の確保においても有効であるため様々な用途の建物に採用されています。建物所有者や利用者の安心・安全を確保するだけではなく、建物の価値を守り、あるいは高める地震対策は建物のロングライフ化において重要なことであるといえます。

そこで、さまざまな用途での免震・制振による建物改修について特集しましたので、今後の地震対策における設計・企画において参考となれば幸いです。

※内容は予告なく変更となる場合があります。

ページ上部へ