信頼のおけるエンジニアリング・レポートの取得

 

 

 

ER作成の流れ

 

 

 

ER作成業務の流れは下図のとおりとなります。現地調査の概ね1週間以上前に委託者から資料の提出を受けて基本調査を行い、現地調査の23週間後にドラフト・レポートを提出し、原則として12週間程度の期間に委託者と内容確認を行い、成果レポートを提出する流れとなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ER作成業務の前提条件

 

 

 

ER作成業務の委託にあたっては、以下の様な前提条件に留意する必要があります。

 

1)調査目的に応じた必要な資料の提供を受けること

ER作成業務は、書類調査、管理者へのヒアリングによる情報提供を前提とした調査であるため、事前に竣工図書、建築確認済証(確認通知書)、検査済証、修繕及び改修履歴等の関連資料の提供を受ける必要があります。

 

2)現地調査は目視による調査であること

ER作成業務では、設計行為やサンプルを採取し分析する調査は行わず、立入可能な範囲における目視による調査を原則としています。可能なものについては指触、聴覚等を併用することもあります。

 

3)機能、性能を回復・維持することを前提とする

建築物の機能・性能の要求水準は利用者のニーズや社会環境の変化に左右され、建築物を改修する際等には、建築物の機能・性能の向上を図ることが一般的ですが、機能・性能の向上の想定は不動産の経営判断や設計行為が伴うため、ERの業務範囲を超えるものです。

したがって、ERでは当初の機能・性能を回復(更新する)・維持することを前提とした調査及び報告を原則としています。修繕更新費用や再調達価格も同様の考え方で算出しています。

 

4)具体的に工事を行うことを前提としたものではないこと

ERは一般的な施工条件を想定した調査報告であり、個々の建築物の諸条件を考慮して、通常採用される工法選定、数量積算、価格見積等の手順を経たものではないことに注意が必要です。

 

特に1)の書類の不足は、ERの品質(精度、正確性)を大きく左右されることになるため、必要な関連資料提供が信頼性の高いER作成の基本となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆信頼のおけるER作成者と問合せ先

 

 

 

ERの作成には、技術的に高い専門性が求められます。不動産証券化市場における投資家保護や不動産の物理リスクの洗い出しを行うというERの持つ重要性を鑑みると、ER作成者は何よりも資質と信頼性を備える必要があります。

BELCAでは、ERの作成に関係するBELCA正会員が協働して、ER作成にかかる情報の共有、ERの品質確保・向上、ER作成者の質とER作成技術向上を目指す「ER作成者連絡会議」を設置し、現在では40社が参画しています。

安心できる品質のERの取得をお考えであれば、ER作成者連絡会議のメンバーにお問い合わせください。

 

ER作成者連絡会議については、こちら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ER作成者の責任

 

 

 

ERは前述の前提条件を基にした技術的専門家としての見解であり、委託者が自己責任において判断し、使用するものですが、ER作成者は原則として委託者に対して説明責任を有しています。ただし、委託者からの要請があれば、委託者同席の下で第三者に対しても適切に対応することとしています。

また、ER作成業務には善管注意義務が発生すると考えられ、ER作成者には専門職業家として負担すべき社会的役割を深く受け止め、守秘義務を順守することや委託者から取引に有利になる意見の記載を求められても自らの行動を厳しく律して公正・中立な対応を行うことが求められています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆留意点

 

 

 

(1)ERの調査時点

ERは現地調査を行った日を調査時点とする評価です。ERの取得後に対象不動産に有意な事情の変化があった場合や一定期間経過した場合には、再評価が必要となります。

ERを再評価する際にも原則として、その時点における全ての調査項目の評価が必要となることに留意してください。

 

(2)その他

ERは、その調査方法からERの記載事項は事実の正確性を保証するものではなく、委託者がERを利用した結果により生じる責任をER作成者が負ったり、委託者がERを利用した結果により生じる損害等の費用をER作成者が補償するものではありません。ERは限られた時間、限られた費用、限られた条件の中で実施されるリスク評価報告書であり、対象不動産の品質を保証するものでもありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆問合せ先

 

 

 

公益社団法人 ロングライフビル推進協会(BELCA) 総合企画部

TEL03-5408-9830  FAX03-5408-9840